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2024.09.20

しっかりと指を動かしてフォルテで弾く練習方法

 埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪

指を鍛えるための練習方法として、全ての音をとにかくフォルテでしっかりと指を動かして弾く、というのがあります。

私は正直この練習方法は、小学生くらいの小さい子たちはあまりやらない方が良いと思っています。

と言いますのも、指の独立ができていない内に取り組むと、変な癖がつく可能性が大いにあるからです。

ですが言い変えると、指の独立がしっかりとできているならば、指を動かす筋力向上や瞬発力アップの役にも立ちます。

ちなみに私の経験上、この練習方法を勧める方は音大の先生や、コンサートピアニストに多かったような気がします。

彼らは生まれつき、もしくは小さい頃から指の独立ができていたため、この練習方法に取り組んでも変な癖がつくことなく、メキメキと実力をつけていったのだと考えられます。

自分が上達して役に立った練習方法を伝えるのは、当然のことだと思いますが、一方でその陰にはこの練習方法で変な癖がつき、自然とピアノからフェードアウトしてしまった子達も数多くいるのでは?と思ってしまうのは、私の考えすぎでしょうか・・・?

2024.09.19

指の独立の感覚を身に付ける

 埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪

ピアノを弾く際の脱力で大事なことは「指の独立の感覚を身に付ける」ことだと思います。

むしろこれがスタート地点であって、これができないと脱力して弾くことは難しいと思います。

さて、タイトルについてですが、ある指を動かすと無意識の内に別の指に力が入ってしまう場合があり、これに気付くことに他なりません。

方法としてはとにかく腕や体をリラックスした状態にし、指を一本ずつゆっくりと高く上げます。

そして高く上げた状態をしばらくキープし、集中して指を観察していると、無意識の内に力が入ってしまう別の指に気付けるようになります。

これが「独立の感覚を身に付ける」という事で、ここから他の指に力が入らないようにするための方法を模索していきます。

日々のレッスンでは脱力の第一歩である「指の独立の感覚を身に付ける」という事や、その先の実際の独立をも丁寧に指導しています。

とにかく生徒達が少しでも楽にピアノを弾けるよう、私自身も日々工夫を凝らしています。

レッスンのお問い合わせはこちらより承っております♪

2024.09.17

長い目で見る

 埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪

子ども達を教える際に一番大切なことは「長い目で見る」に尽きると思います。

もちろん日々のレッスンでは、今取り組んでいる曲の完成やピアノの上達に向けて、精一杯指導します。

ただ、子ども達にとっては難しく、どうしてもできないということも多々あります。

その場合は一旦その課題から離れるということも選択肢の一つです。

勉強やスポーツと同じようにピアノも「時が解決する」ということが結構あります。

例えばオクターブや幅広の和音が多く出てくる曲は、手が大きくなってから取り組むべきだと思いますし、小さい内に無理に取り組んで変な癖がついたり、手を痛めてしまった子も実際に知っています。

ピアノの上達には長く継続する事が必要不可欠ですが、そのためには過度に無理をしない、させないという事が最も大切だと思います。

2024.09.14

音楽理論について

 埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪

音楽理論はピアノを弾く上でもとても大切ですが、残念ながら後回しにされがちです。

私としては素晴らしい感性に恵まれているのでしたら、音楽理論の知識が無くても良い演奏にはなるとは思っています。

ただそうでない場合や、演奏により説得力を加えたいのでしたら、音楽理論の知識はやっぱり身に付けた方が良いです。

さて音楽理論ですが、ピアノを弾く上では作曲家並みの知識や実践力を持つ必要はありません。

もちろん豊富な知識があるに越したことはありませんが、それこそ作曲家と同じレベルの知識量と実践力を得ようとすると、膨大な年月がかかってしまいますし、学んでいる間はピアノの練習にも支障が出るかと思います。

なので、まずは必要最低限の知識を学ぶ事を目標にすると、無理なく取り組めます。

私としては、今弾いている楽曲が何調であるか、また曲中で何調に転調したかは最低限分かる必要があると思います。

その上で、使われている和音の種類、カデンツや終止形の種類が分かれば尚良いですし、加えて非和声音の知識があれば十分だと思います。

そして様々な楽曲の形式についての知識を身に付けた上で、ソナタ形式についてを徹底的に学ぶと良いです。

これらは頑張れば1年程度で学ぶ事ができます。

もちろんこれ以外にも音楽理論にはより踏み込んだ和声法や対位法、そして様式など様々なものがありますが、これらは長い年月をかけて徐々に身に付けていくものだと思います。

そしてピアノを弾く上では、ただ単に知識としてではなく楽曲の中で学ぶのがベターですし、そうでなければせっかく身に付けた音楽理論も中々ピアノの演奏に生かす事ができません。

音楽理論をただ単に知識として捉えるならば無味乾燥なものになりがちですが、そこには演奏に説得力を増したり、独創的な音楽表現のためのヒントがたくさんあります。

日々のレッスンでは生徒達がなるべく興味を持って音楽理論に触れられるよう、工夫を凝らしています♪

2024.09.13

テンポが走らないためには

 埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪

クラシックピアノの演奏では一般的に、テンポが不自然に揺れることなく一定を保つのが良いとされています。

特にテンポが意図せずにどんどん上がってしまう、いわゆる「走る」という状態はご法度でして、試験やコンクールでは減点の対象となりかねません。

ただ私自身は、演奏中にテンポが上がってしまうこと自体は、そこまで悪いことだとは思っていません。

人間である以上、終始メトロノームに合わせたかのような機械的な演奏は不可能ですし、また曲中の盛り上がりに合わせてテンポが若干速くなるのは自然なことだと思います。

問題は無意識の内に過度に速くなったり、本人が望んでいないのにテンポが走ってしまうことで、これらは避けた方が良いですし、可能ならば直すべきだと思います。

さて、テンポがどんどん上がってしまう方の傾向として「心臓の鼓動や脈拍の上昇にテンポが引っ張られる」ことが挙げられます。

適切な拍節感を持っているのにも関わらず、本番でどうしてもテンポが走ってしまう場合は、十中八九これと考えて間違いありません。

これは言い変えると、自分の心臓の鼓動や脈拍をメトロノームのようにして演奏してしまい、緊張によるその上昇に合わせてテンポがどんどん加速する状態になってしまうことに他なりません。

これを直すためには意識して自分の心臓の鼓動や脈拍を感じないようにし、より強固な拍節感を持ち、それに依って演奏するトレーニングを地道に重ねるしかありません。

もしも特効薬的なものがあるとすると、「背筋を伸ばし少し重心を後ろ寄りにする」、「へその下あたりの下腹を意識する」、「演奏中に意識して呼吸をする」というのが挙げられます。

この中ですと特に呼吸の効果は絶大的で、心臓の鼓動や脈拍を下げる効果も期待できます。

普段の練習の際から意識してこれらに取り組むことが、演奏中にテンポが走るのを防ぐことに繋がります。

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