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2024.09.14
音楽理論について
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
音楽理論はピアノを弾く上でもとても大切ですが、残念ながら後回しにされがちです。
私としては素晴らしい感性に恵まれているのでしたら、音楽理論の知識が無くても良い演奏にはなるとは思っています。
ただそうでない場合や、演奏により説得力を加えたいのでしたら、音楽理論の知識はやっぱり身に付けた方が良いです。
さて音楽理論ですが、ピアノを弾く上では作曲家並みの知識や実践力を持つ必要はありません。
もちろん豊富な知識があるに越したことはありませんが、それこそ作曲家と同じレベルの知識量と実践力を得ようとすると、膨大な年月がかかってしまいますし、学んでいる間はピアノの練習にも支障が出るかと思います。
なので、まずは必要最低限の知識を学ぶ事を目標にすると、無理なく取り組めます。
私としては、今弾いている楽曲が何調であるか、また曲中で何調に転調したかは最低限分かる必要があると思います。
その上で、使われている和音の種類、カデンツや終止形の種類が分かれば尚良いですし、加えて非和声音の知識があれば十分だと思います。
そして様々な楽曲の形式についての知識を身に付けた上で、ソナタ形式についてを徹底的に学ぶと良いです。
これらは頑張れば1年程度で学ぶ事ができます。
もちろんこれ以外にも音楽理論にはより踏み込んだ和声法や対位法、そして様式など様々なものがありますが、これらは長い年月をかけて徐々に身に付けていくものだと思います。
そしてピアノを弾く上では、ただ単に知識としてではなく楽曲の中で学ぶのがベターですし、そうでなければせっかく身に付けた音楽理論も中々ピアノの演奏に生かす事ができません。
音楽理論をただ単に知識として捉えるならば無味乾燥なものになりがちですが、そこには演奏に説得力を増したり、独創的な音楽表現のためのヒントがたくさんあります。
日々のレッスンでは生徒達がなるべく興味を持って音楽理論に触れられるよう、工夫を凝らしています♪
2024.09.13
テンポが走らないためには
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
クラシックピアノの演奏では一般的に、テンポが不自然に揺れることなく一定を保つのが良いとされています。
特にテンポが意図せずにどんどん上がってしまう、いわゆる「走る」という状態はご法度でして、試験やコンクールでは減点の対象となりかねません。
ただ私自身は、演奏中にテンポが上がってしまうこと自体は、そこまで悪いことだとは思っていません。
人間である以上、終始メトロノームに合わせたかのような機械的な演奏は不可能ですし、また曲中の盛り上がりに合わせてテンポが若干速くなるのは自然なことだと思います。
問題は無意識の内に過度に速くなったり、本人が望んでいないのにテンポが走ってしまうことで、これらは避けた方が良いですし、可能ならば直すべきだと思います。
さて、テンポがどんどん上がってしまう方の傾向として「心臓の鼓動や脈拍の上昇にテンポが引っ張られる」ことが挙げられます。
適切な拍節感を持っているのにも関わらず、本番でどうしてもテンポが走ってしまう場合は、十中八九これと考えて間違いありません。
これは言い変えると、自分の心臓の鼓動や脈拍をメトロノームのようにして演奏してしまい、緊張によるその上昇に合わせてテンポがどんどん加速する状態になってしまうことに他なりません。
これを直すためには意識して自分の心臓の鼓動や脈拍を感じないようにし、より強固な拍節感を持ち、それに依って演奏するトレーニングを地道に重ねるしかありません。
もしも特効薬的なものがあるとすると、「背筋を伸ばし少し重心を後ろ寄りにする」、「へその下あたりの下腹を意識する」、「演奏中に意識して呼吸をする」というのが挙げられます。
この中ですと特に呼吸の効果は絶大的で、心臓の鼓動や脈拍を下げる効果も期待できます。
普段の練習の際から意識してこれらに取り組むことが、演奏中にテンポが走るのを防ぐことに繋がります。
2024.09.12
短いトリルが上手く弾けない時は
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
バッハや古典派によく出てくる、短いトリルを弾くのに苦労されている方は結構多いと思います。
短いトリルはカッコよく決まれば、曲に華やかさや躍動感を与えてくれる半面、失敗するとメロディーの流れが台無しになってしまう諸刃の剣でもあります。
トリルでは無理をせずに、自分が余裕を持って弾ける回数を入れるのがベターだと思いますし、可能ならば全く入れないという選択肢もアリだと思います。
そして短いトリルが上手く弾けない方の指を観察していると、もう片方の手の動きにつられてしまい、固くなったりして指の動きが悪くなるケースが多いです。
特に片手ずつだと弾けるのに、両手になると途端にトリルが弾けなくなる場合は、十中八九このケースだと思っても差し支えないありません。
この場合はとにかく片手ずつたくさん練習を行い、両手で合わせる際もまずはゆっくり弱音から始め、自分の指を冷静に観察しながら、徐々にテンポと音量を上げていくしかありません。
このケースは言い変えると、ピアノの基本でもある「左右の手を別々に動かす」ができていない事に他ならないと思います。
トリル以外の部分もゆっくりと片手ずつの練習を繰り返し行い、両手で合わせる際もゆっくりと慌てることなく冷静に弾いて、「左右の手を別々に動かす」事に慣れるのが、結果としてトリルの上達にも繋がります。
2024.09.11
トリルについて
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
トリルはピアノの重要なテクニックの一つですが、鮮やかに弾きこなすのは難しいことだと思います。
短いトリル、長いトリルの両方にそれぞれ共通する難しさ、または別の難しさがあります。
短いトリル、長いトリルを弾きこなすために重要なこととしては、やはり「力を抜く」という事に尽きると思います。
たとえば2,3と人差し指と中指を交互に動かす場合は、片方が動いている間はもう片方は力が抜けている必要があり、また弾いた瞬間にすぐに力を抜くことも求められます。
これが上手くできないと、特に長いトリルの場合は途中で指が強張ってしまい、動きが鈍くなり最終的には指が動かなくなります。
練習方法としては、まずはとにかくゆっくりと指を動かし、指をよく観察しながら、指を動かしては力を抜くという感覚を身に付けることが挙げられます。
ただ、今までピアノを教えてきた経験から、トリルだけが苦手、という方はまずいませんでした。
それもそのはずで、トリルが上手く弾けないという事は脱力に難があるということでもあり、たいていは他のテクニックの場合でも不必要に力が入りがちです。
なので、トリルだけでなく他のテクニックや根本的な指や腕、体の使い方を見直すことが、トリルの上達にも繋がるかと思っています。
2024.09.10
譜読みのコツ
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
私は基本的に譜読みをご家庭に全て任せるということはしません。
レッスンでは譜読みのお手伝いも喜んでしますし、苦手な子には徹底的に譜読みに付き合います。
さて子ども達のレッスンでの譜読みを観察していると、スムーズに進む子とそうでない子では色々と違いが見られます。
まず、譜読みがスムーズで無い子は、譜読み中に手があらぬ方向へ移動します。
それに対してスムーズに進む子は決して手が無駄に動くことがなく、次の音と指使いをしっかりと把握してから手が動いています。
私はこれこそが譜読みのコツの一つだと考えています。
手が無意識の内に余計な動きをする事なく、しっかりと音と指使いを把握した上で、必要最小限に動かすという事を繰り返していく内に、音の並びや指使いのパターンが身に付いていき、雪だるま式に譜読みの能力が向上していきます。
もちろん言うは易く行うは難しで、子ども達にとって難しいことの一つだと思いますが、年齢に応じて無理なく取り組めるようレッスンでは色々と工夫を凝らしています。
日々のレッスンでは譜読みのコツも余すことなくお伝えしていますので、お気軽に体験レッスンのお問い合わせを頂けたらと思っております♪