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2024.08.02
脱力のコツ~指を横に動かす~
埼玉県川口市のピアノ教室、清水ピアノスクールの清水信守です♪
前回の続きになりますが、今日も脱力について少し書きたいと思います。
指を一本ずつ独立して動かすという感覚が身に付いたら、これで脱力してピアノが弾ける!というわけには残念ながらいきません。
と言いますのもこれだけではまだ不十分で、もっと言うとスタート地点に立っただけに過ぎません。
ピアノのテクニックは単に指を下におろすだけでなく、スケールやアルペジオなど指や腕を横に動かしたりと多岐に渡ります。
指を下におろすだけならそうでもないのに、スケールやアルペジオなどの横の動作の際に、手や腕に力が入ってしまう子が多いことに気付きました。
まずスケールだと親指を横に動かす(くぐらせる)という動きが必要不可欠ですが、この際に親指に力が入り、それがそのままになってしまい、その後の動作に支障をきたす場合が多いです。
そしてアルペジオはスケールよりも更に指を横に動かす動作が必要となりますが、これは言い変えると手を拡げるということにもなりますが、この手を拡げる際に力が入ってしまう子は本当に多いです。
対処法としては、これもまた一旦ピアノから離れて、例えば手のひらを下にして手を太ももの上に乗せて、そこで指を一本ずつ横に動かすというトレーニングに取り組んでもらいます。
これは子どもによっては指を下におろす以上に難しく、最初はほとんど全く動かない子もいます。
ですが根気強く取り組んでいくと下におろす事と同様に、指を一本ずつ独立して横に動かせるようになります。
その後にスケールやアルペジオをゆっくりと弾いてもらうと、かなり弾き方が変わってきて、だいぶ弾きやすくなることが実感できます。
改めて思うのは、ピアノの指の動きというのは日常生活とはかけ離れた独特のものという事です。
人間の手は主に物を掴むために発達してきました。
物を掴む場合は全ての指に力を入れて一緒に動かしますが、これはピアノとは相容れない動作です。
ピアノを脱力して弾くためには、ピアノのための指や腕の動きを習得する必要があり、そのためには一旦ピアノから離れるという事も必要になる場合もあるかと思います。
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